お宮参りは、赤ちゃんの生後1ヵ月頃に行うお祝い行事です。古くから続く、伝統的な行事でもあることから、「どのような服を着ればよいのだろう」と悩んでいるママ・パパも多いのではないでしょうか。
この記事では、お宮参りの服装マナーや基本について紹介します。参加者それぞれにふさわしい服装も解説しますので、お宮参りの服装選びにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
お宮参りは、着物やワンピースなど、ご家庭によってさまざまな服装で行われていますが、守るべきマナーや決まりはあるのでしょうか。
まずは基本的なマナーと選び方を確認しておきましょう。
お宮参りは、赤ちゃんが無事誕生したことを神様に報告し、これからの健やかな成長を願う日本の伝統的な行事で、もともとは和装が正装です。しかし、近年は洋装の方も増えています。
和装洋装を問わず、基本としてお宮参りの主役である赤ちゃんが引き立つよう、控えめな服装を心がけることが大切です。
お祝い行事のため、ママ・パパもおしゃれをしたくなりますが、派手すぎる服装では主役の赤ちゃんよりも目立ってしまいます。赤ちゃん以外の参加者の服装は、ベージュや紺色などのシックな色や薄いピンクなどの淡い色が好ましいでしょう。デザインも同様、華美すぎないシンプルなものがおすすめです。
お宮参りの服装は、主役である赤ちゃんの衣装を基準にし、雰囲気を合わせるようにしましょう。例えば赤ちゃんとママは和装にも関わらず、パパだけカジュアルな服装だと、全体のバランスが悪くなります。
赤ちゃんが和装(祝い着)なら、ママやパパも和装またはフォーマルな服装を着用しましょう。赤ちゃんがベビードレスなどの洋装であれば、ママやパパもワンピースやスーツなどの洋装で統一すると家族全体のバランスが良くなります。
お宮参りのご祈祷は室内で行われることが多いですが、移動や写真撮影など屋外で過ごす時間もあります。お宮参りの服装選びは、季節や気温、天候なども考慮するようにしましょう。
汗をかきやすい暑い季節は、フォーマルながらも通気性が良い素材の服装がおすすめです。水色や白などの爽やかな色を選ぶことで、見た目にも涼しい印象になります。
寒い季節のお宮参りでは、防寒対策も必要です。外の移動ではコートなどのアウターを羽織り、暖かくするとよいでしょう。
コートは防寒のほかに汚れよけの意味もあり、室内で着用するのはマナー違反です。御祈祷で室内に入る際には、神様にも失礼にあたりますので、建物に入る前にコートを脱ぐなどするとよいでしょう。とはいえ、体調にはしっかり配慮したいものです。冷えなどが心配な場合には、カイロなどを使って暖かくしていくのも一案です。
お宮参りは出産から1ヵ月と、産後間もない時期に行います。ママの体の負担にならないよう、体をしめつけるような服装は避けた方が良いでしょう。
ママにとって、お宮参りの時期は出産後間もないということもあり、「なるべく楽な服装にしたい」と考える方が多いのではないでしょうか。一方で、「せっかくの伝統的なお祝いの儀式なので、着物を着たい」と考える方もいるでしょう。
お宮参りでの服装は、どのような選択肢があるのでしょうか。ここでは、ママの服装の例について紹介します。
締め付け感のないワンピースは、産後間もないママの服装として人気です。ゆったりとしたシルエットのワンピースなら、産後の気になる体型もカバーしてくれます。
カットソーなどのカジュアルな服装は避け、きちんと感のある素材やデザインのワンピースを選びましょう。ベージュや紺、黒などのシンプルな色のワンピースがおすすめです。
ワンピースは授乳がしづらいというイメージがありますが、近年は授乳口が付いたワンピースも販売されています。生後1ヵ月頃は授乳間隔が短い時期なので、外出先でもサッと授乳ができる授乳口付きのワンピースだと赤ちゃんもママも安心です。
赤ちゃんの衣装が祝い着の場合は、ママも和装で揃えるのも良いでしょう。最も格式の高い女性の正装は、黒留袖(くろとめそで)ですが、主役の赤ちゃんと同格になってしまいます。赤ちゃんを引き立てるためにも、お宮参りでは訪問着や色無地の着物を着用する方が多いです。
和装であっても、主役である赤ちゃんより目立たないことが大切です。ママが着物を着る場合は、クリーム色や薄ピンク色などの淡い色や控えめな柄を選ぶようにしましょう。
洋装なら上品なフォーマルスーツもおすすめです。シンプルなフォーマルスーツは着回しができるため、お宮参りだけでなく、七五三や入園式などのさまざまなシーンでも着用できます。
スーツの色は、春夏は白やベージュなどの明るい色、秋冬は黒や紺などの落ち着いた色がおすすめです。インナーとして授乳口付きのブラウスを着用することで、外出先でも授乳がしやすくなります。
お宮参りの行い方は様々なので、「ママの服装は必ずしも正装でなければならない」というわけではありません。とはいえ、どのような服装でも良いというわけではなく、避けるべき服装もあります。
ここでは、お宮参りで避けた方が良いママの服装について確認しておきましょう。
女性のフォーマルなヒールの高さは、一般的に3~7センチ程度です。それ以上高いヒールは避けたほうがよいでしょう。
また、神社には石段があったり、砂利道があったりと、足元が不安定な場所もたくさんあります。赤ちゃんやママの安全面を考え、お宮参りでは低いヒールのパンプスを選ぶようにしましょう。
お宮参りは神聖なお祝い行事です。動きやすさを追求するあまり、デニムスタイルなどのカジュアルすぎる服装をするのは避けたいものです。
スカートやワンピースを着用する場合は、丈にも配慮が必要です。丈が短すぎるスカートやワンピースは露出が多く、神聖な行事にはふさわしいとは言えません。スカートは膝丈もしくは膝下丈を選ぶと、フォーマルな印象になります。
お宮参りでシンプルなワンピースやスーツを着用する場合、コサージュやブローチで華やかさをプラスしたいと考えるママもいるでしょう。しかし、胸元に付けたコサージュやブローチは、赤ちゃんを抱っこした際に肌を傷つけてしまう可能性があります。
赤ちゃんの安全面にも配慮して、ケガのおそれがあるコサージュやブローチは外しておきましょう。お宮参りでアクセサリーを身につけたい場合は、赤ちゃんの肌に触れてもケガをしない、丸みのあるシンプルなものがおすすめです。具体的にはパールなどが上品でフォーマルな印象になるのでよいでしょう。
お宮参りのパパの服装を選ぶ場合も、まずは主役である赤ちゃんの衣装を中心にして考えましょう。ママの服装がすでに決まっているのであれば、ママの服とも雰囲気を合わせることで、家族全体の統一感が生まれます。
赤ちゃんの衣装を白羽二重に祝い着を重ねた正装にするのであれば、パパも男性の正装であるブラックのフォーマルスーツで合わせると良いでしょう。
近年は、ブラックのフォーマルスーツではなく、ビジネススーツを着用するパパも多くなりました。ビジネススーツを着用する場合は、主役である赤ちゃんを引き立てるため、紺やダークグレーなど落ち着いた色合いを選びましょう。ネクタイはブルーなど、明るい色のネクタイがおすすめです。
男性も日本の伝統的な正装は着物ですが、近年は男性が着物を着ている姿を見かけなくなりました。着慣れない服装ではありますが、赤ちゃんもママも着物なのであれば、パパも着物で統一するのも良いでしょう。
家族揃って着物を着る機会は貴重なため、より思い出深いお宮参りになるでしょう。
最も格式の高い礼装とされる黒紋付羽織袴は、主役の赤ちゃんと同格になってしまいます。赤ちゃんを引き立てるためにも、パパが着用する着物は格を下げ、派手すぎない無地のものを選ぶようにしましょう。
着物の場合、足元は足袋を履きます。最近はおしゃれな色や柄の足袋もありますが、お宮参りでは白足袋を選びましょう。
お宮参りには、主役である赤ちゃんとママ・パパに加え、両家の祖父母や赤ちゃんの姉や兄など、上の子が参加することもあるでしょう。お宮参りに参加するにあたり、祖父母から「どのような服装で行けばよいのか」と相談されることもあるかもしれません。
ここでは、お宮参りの参加者別にそれぞれの服装例を解説します。
お宮参りの赤ちゃんの正装は着物です。「白羽二重(しろはぶたえ)」と呼ばれる真っ白な絹で織られた内着に、華やかな着物「祝い着(いわいぎ)」を羽織るのが基本とされています。
必ずしも祝い着を買う必要はありません。近年はレンタルの祝い着を利用するご家庭も増えています。祝い着については家族によって考え方が異なるため、あらかじめ両家で相談することをおすすめします。
和装にこだわらないのであれば、ベビードレスやロンパースなどの洋装でも問題ありません。着せやすくて扱いやすいため、近年は洋装でお宮参りをするご家庭も増えています。
お宮参りの祖父母の服装は、他の参加者と雰囲気を合わせ、華美になりすぎないように気をつけましょう。祖父ならフォーマルなスーツ、祖母ならワンピースや着物など、主役の赤ちゃんより目立たない衣装であれば問題ありません。
両家揃ってお宮参りを行う場合は、双方の祖父母で格をあわせることも大切です。両家の服装がバラバラにならないよう、事前に打ち合わせをしておきましょう。
赤ちゃんの姉や兄の服装も、お祝い行事にふさわしいフォーマルな雰囲気で合わせるのがおすすめです。
赤ちゃんの和装に合わせて、着物を着せると華やかで統一感が生まれます。とはいえ、慣れない着物でぐずってしまう可能性もあるため、無理に和装で統一する必要はありません。
動きやすさにも配慮し、女の子ならワンピース、男の子ならスーツスタイルがおすすめです。あるもので済ませたいという場合は、正装である幼稚園や学校の制服などで参加してもよいでしょう。伝統儀式への参加に備えて、事前にクリーニングなどしておけるとよいですね。
今回は、お宮参りにふさわしい服装について解説しました。お宮参りは、赤ちゃんにとって一生に一度のお祝い行事です。主役の赤ちゃんを引き立てられるよう、服装のマナーを守り、思い出に残る一日を過ごしましょう。
お宮参りの時期である生後1ヵ月頃は、出産内祝いの時期でもあります。お宮参りの準備に忙しく、出産内祝いを忘れることがないよう、早めに準備しておくと良いでしょう。
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マナー・コミュニケーション領域の専門家。EXSIA代表。
NPO法人日本サービスマナー協会 ゼネラルマネージャー講師としてプロ講師育成も行う。
著書「新しい生活様式・働き方対応ビジネスマナー100」新日本法規出版。テレビ、雑誌、ウェブ媒体などメディアでも活躍する。
【監修・取材実績】(抜粋)
・ABCテレビ「芸能人常識チェック!トリニクって何の肉!?」冠婚葬祭マナー出演・監修
・テレビ朝日「中居正広の身になる図書館」マナーの分かれ道 贈答マナー出演
・日経ウーマン「冠婚葬祭マナー」
・主婦と生活社 CHANTO WEB「結婚・妊娠・出産 職場の報告マナー」
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