【初節句の料理】男の子と女の子のおすすめメニューや準備方法を解説

赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句である「初節句」は、男の子は5月5日の「端午の節句」、女の子は3月3日の「桃の節句」にちなんだ料理を用意してお祝いをすることが多いです。

しかし、具体的にどのようなメニューを用意すれば良いのか悩むママ・パパもいるでしょう。

この記事では、初節句の料理に使われる食材の意味や由来を解説するとともに、おすすめのメニューも紹介します。

目次

初節句とは

【男の子の初節句】端午の節句におすすめの料理

【女の子の初節句】桃の節句におすすめの料理

初節句のお祝いの場所と料理の準備方法

初節句のおめでたい料理で男の子・女の子の成長をお祝いしよう

初節句とは

まずは初節句の意味や由来、男の子と女の子の初節句の時期について解説します。

初節句とは

初節句とは、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える「節句」のことです。節句とは、季節の節目となる日を意味します。中国から伝えられた陰陽五行説を由来とし、日本には1月7日・3月3日・5月5日・7月7日・9月9日と、合計5つの節句「五節句」があります。

5つの節句のうち、子どもの誕生や成長をお祝いするのが、5月5日の端午の節句（こどもの日）と3月3日の桃の節句（ひな祭り）です。

男の子は「端午の節句（こどもの日）」

男の子の節句は5月5日の「端午の節句（こどもの日）」です。初節句は基本的に、1歳になるまでに迎える5月5日にお祝いをしますが、赤ちゃんが生まれて間もない時期に初節句を迎える場合は、翌年に行うご家庭もあります。地域によっても異なりますが、一般的には生後1ヵ月頃のお宮参りが済んでいるかどうかで判断することが多いでしょう。

端午の「端」には「はじめ」という意味があり、「午（うま）」は「午の日」のことを表わしています。「午」は旧暦の5月にあたることから、「端午」は5月最初の午の日のことをさします。

5月最初の午の日で、なおかつ「ご」が「五」を連想させることなどから、奈良時代以降5月5日が端午の節句として定着しました。

江戸時代に入ると端午の節句は武家において盛大にお祝いされるようになり、男の子が無事に成長していくことをお祈りする大切な行事となっていきました。

女の子は「桃の節句（ひな祭り）」

女の子の節句は3月3日の「桃の節句（ひな祭り）」です。初節句のお祝いは、基本的に1歳になるまでに迎える3月3日に行われることが多いですが、早生まれなど赤ちゃんが小さい場合には、翌年に行うご家庭もあります。地域によっても異なりますが、一般的には生後1ヵ月頃のお宮参りが済んでいるかどうかで判断することが多いでしょう。

ひな祭りは中国の五節句のひとつ「上巳（じょうし）の節句」として日本に伝わったとされています。

日本では平安時代に「流し雛」という紙製の人形に自分の穢れや厄をうつして川に流す風習があったといわれ、これがひな祭りの原型とも言われています。

その後、女の子の成長をお祈りする行事となり、江戸時代頃には家にひな人形を飾る風習が広まっていきました。

【男の子の初節句】端午の節句におすすめの料理

端午の節句には、男の子が元気に健やかに成長するよう、縁起の良い料理でお祝いをします。端午の節句ならではの料理にはそれぞれ意味がありますが、すべてをそろえる必要はありません。何よりもお祝いする気持ちが大切なので、無理のない範囲で準備しましょう。

ここからは、具体的な食材やメニューを紹介します。

柏餅・ちまき

柏餅やちまきは、端午の節句の伝統的な食べ物です。

柏餅はお餅の中にあんを入れた和菓子で、外側は「柏の葉」で包まれています。柏は新しい芽が出てくるまで古い葉が落ちないことから、家系・血筋が絶えない、つまり「子孫繁栄」を祈る願いがあります。江戸時代以降、主に関東圏で広まった風習です。

ちまきは、三角形や円錐形にしたもち米やお餅を、笹や竹の皮で包んだ餅菓子です。以前は、茅（ちがや）という葉で包むことが多く、茅には病気や災いを除ける力があると信じられていました。関西を中心に端午の節句に食べる風習が残っています。

お赤飯

お赤飯は、お祝いの席にふさわしいメニューのひとつで、端午の節句でも炊かれることが多いです。お赤飯は炊き上がるとほんのりと赤く染まることから、古来魔除や邪気を払う力があるとされてきました。

タケノコ料理

初節句にはタケノコを使う料理が出されることも多いです。竹は空に向かってまっすぐに伸びていく性質を持っていることから、子どもがすくすくと成長していけることを祈願する思いが由来です。

タケノコは煮物やお吸い物・ちまきの具材として使われます。ちなみに、タケノコは3月から5月にかけて旬を迎えるので、端午の節句の時期には新鮮なものをいただけるでしょう。

カツオや出世魚など

端午の節句では、「将来立派な人になって出世してほしい」という願いから、出世魚（ブリ・スズキなど）もふさわしい食材とされています。ブリ大根やブリの照り焼き、スズキの塩焼きなどがおすすめです。

また、カツオは「勝男」、鯛は「めでたい」というように縁起の良い食材とされているので、端午の節句のごちそうに加えるのも良いでしょう。特に初ガツオの時期は端午の節句と重なるため、たたきにしてさっぱりといただくのがおすすめです。

うなぎ

端午の節句にはうなぎをメニューに加えるのも良いでしょう。うなぎはどんなに急流でもまっすぐに上流に向かって進んで行けるという性質を持っていることから、「うなぎ上り」という言葉が生まれました。

「子どもの人生がうなぎのようにまっすぐ上がっていきますように」との願いを込めて、うなぎの蒲焼きなどを準備するのもおすすめです。

【女の子の初節句】桃の節句におすすめの料理

桃の節句の料理は、女の子の健やかな成長を祈る食材が利用されており、華やかでかわいらしい色合いをしているという特徴があります。男の子同様に、料理にはそれぞれ意味がありますが、すべてを準備する必要はありません。

お祝いする気持ちを第一に考え、楽しく食事をいただくことを優先しましょう。

ちらし寿司

ひな祭りの料理といえばちらし寿司が人気ですが、桃の節句とちらし寿司に直接的な関連性はないとされています。さまざまな種類の具材が華やかに盛り付けてあることや、縁起が良い食材がふんだんに利用されていることが、節句のお祝いの料理として選ばれている理由です。

ちらし寿司によく使われるエビには背中が曲がるくらいに長生きできること、レンコンは明るい将来を見通せること、いくらは子宝に恵まれることという意味が込められています。

ハマグリのお吸い物

対になっている貝殻以外は絶対にかみ合わないハマグリは、「将来、相性の良い相手と巡り合えますように」といった願いを込めて、桃の節句のお祝い料理としてよく食されます。

なお、ハマグリの旬は桃の節句と重なるため、新鮮でおいしいものをいただけるでしょう。

ひし餅

ひし餅は、桃色・白・緑の三色のお餅を重ねてひし形にカットしたもので、それぞれの色は華やかさのためだけではなくきちんと意味が込められています。桃色は「桃の花」や「魔除け」を、白は「清浄」や「純白の雪」を、緑は「健康」や「強い生命力」といった意味があります。

江戸時代の頃は白と緑の二層でしたが、明治時代に入りクチナシの実で色づけしたものが追加され、現在の三色のひし餅となったようです。なお、豪華な五段重ねのひし餅がある地域もあります。

ひなあられ

ころころと可愛らしく、見た目も華やかなひなあられは、桃の節句にふさわしいお菓子として、明治時代以降、桃の節句のお祝いの料理として出されています。

ひなあられには赤（桃色）・緑・黄・白の4色があり、これは春夏秋冬を表わしています。「1年を通して子どもが健康に、幸せでいられますように」という願いが込められています。

初節句のお祝いの場所と料理の準備方法

初節句のお祝いをどこで行うか、悩むママ・パパもいるでしょう。場所は主に自宅か外食するかに分かれますが、いずれにもメリットとデメリットがあります。

また、自宅で行う場合、料理をすべて手作りするかお取り寄せなどを利用するかによって準備の大変さが異なります。自宅か外食か、それぞれどのようなご家庭に向いているのかを解説します。

【自宅】手作り

初節句のお祝いを自宅で行う場合、赤ちゃんが泣いたり騒いだりしても周りに気を遣わずに済むというメリットがあります。赤ちゃんや小さなお子さまは、外食の場で泣いたり騒いだりしてしまい、お祝いがスムーズに進められないこともあります。しかし、家でお祝いをすれば周りを気にせず、自分たちのペースでお祝いができるので、ママ・パパも楽しむことができるでしょう。

家でのお祝いは、赤ちゃんに負担がかからないというメリットもあります。赤ちゃんの月齢によっては外出が大きな負担になることがありますが、自分の家であればいつもの環境なのでリラックスできるでしょう。

料理をすべて手作りする場合は、赤ちゃんの成長に合わせて離乳食なども準備できるほか、大人の好き嫌いやアレルギーなどにも対応できます。みんなで食事を楽しめるということがなによりのメリットです。

赤ちゃんや子ども用に、かわいらしい料理を出すのも良いでしょう。たとえば、ひな祭りであればおひなさまに形作ったおにぎりや、こどもの日であればこいのぼり型のサンドイッチなどがおすすめです。赤ちゃんや子どもの月齢や好みに合わせて初節句ならではのメニューも考えてみると良いですね。

しかし、赤ちゃんのお世話をしながらすべての料理を手作りするのは大変というデメリットがありますので、無理のない範囲で準備しましょう。

【自宅】お取り寄せ・デリバリー

自宅で初節句のお祝いをする場合、料理をする負担を減らすためにお取り寄せやデリバリー、宅配サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。特に、赤ちゃんの月齢が小さいうちは料理をする時間を作ることが難しいため、手の込んだものや大皿のものはお取り寄せやデリバリー、宅配サービスが便利です。

オードブルなら、料理の種類が豊富なので、参加者の好き嫌いをカバーできるというメリットもあります。

お取り寄せやデリバリーなどは手作りするよりも費用がかかってしまう点がデメリットです。コストをできるだけおさえたい場合は、メインだけ取り寄せて前菜や副菜、汁物などは手作りすると良いでしょう。

【外食】レストラン・料亭など

初節句のお祝いをレストランや料亭などで行うメリットとしては、料理の準備をしなくて良いことや人数が多くても対応しやすいといったことがあります。

一方で、お店を調べて予約をする必要があることや、赤ちゃんを連れて移動しなければならないことはデメリットです。

また、レストランや料亭の場合、自宅でお祝いをするよりも費用がかかる可能性があります。事前に、利用したいレストランや料亭の「お祝い膳」などをチェックし、具体的な金額を問い合わせてみることをおすすめします。

初節句のおめでたい料理で男の子・女の子の成長をお祝いしよう

今回は、初節句の料理について解説しました。男の子の初節句は5月5日の端午の節句（子どもの日）に、女の子の初節句は3月3日の桃の節句（ひな祭り）にそれぞれにちなんだ料理を用意してお祝いをします。

料理に使われる食材には子どもの成長を願う気持ちが込められているので、その意味や願いを理解したうえでいただきましょう。料理の準備が大変なときは、お取り寄せやデリバリー、宅配サービスなどを利用するのもおすすめです。

初節句には、両親や親戚などからお祝いをいただくことがありますが、お祝いをいただいた方には内祝いでお礼の気持ちを伝えましょう。

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