もっちり柔らかく、すべすべの赤ちゃんの肌はとても繊細で敏感です。赤ちゃんの肌ケアをしたいと思っても、スキンケア用品の選び方や正しい使い方がわからないというママも多いでしょう。
本記事では赤ちゃんの肌の保湿はいつからいつまで、どのようなタイミングや順番で行えばよいのか、さらにはスキンケア用品の種類や選び方までわかりやすくまとめました。
赤ちゃんの保湿にお悩みをお持ちのママや、赤ちゃんのスキンケア用品を購入したい方はぜひ参考にしてください。
新生児とは、生まれた日から数えて28日未満の赤ちゃんのことです。生まれたばかりで肌も敏感で繊細な時期ですが、赤ちゃんの肌の保湿はいつからいつまで行えばよいのでしょうか。
赤ちゃんの保湿は、沐浴をするようになったタイミングが開始の目安です。赤ちゃんの肌はデリケートで、乾燥や赤みなどの肌トラブルをおこしやすい状態です。見た目や触り心地はもちもちとしていても、その肌は非常に繊細であることを覚えておきましょう。
なお、生まれたての赤ちゃんは「胎脂」と呼ばれる脂肪分に包まれています。胎脂には赤ちゃんの肌を守る役割があるため、生まれた直後の保湿は不要とされています。しかし、赤ちゃんの肌状態は、地域や季節、また赤ちゃん個人によって異なるため、出産した産院や病院の助産師、医師の意見を聞き、スキンケアを始めるとよいでしょう。
赤ちゃんの肌の保湿は、いつまで行うべきという決まりはありません。しかし、赤ちゃんの肌は成人と比べて敏感であるため、保湿はできる限りしっかり行うべきです。保湿をすることで、その後の湿疹の発症を予防できるという研究結果1)もあります。湿疹は悪化すると慢性化しやすくなるため、赤ちゃんの肌状態に合わせてスキンケアをしてあげてください。
「すべすべの赤ちゃんの肌に保湿ケアは必要ない」と考えている方もいるかもしれませんが、繊細な赤ちゃんの肌にこそ保湿は重要です。ここからは、赤ちゃんの肌の特徴と保湿が必要な理由を解説します。
赤ちゃんの肌の水分バランスは大人と大きく異なります。大人の健康的な肌の水分量は20~30%程度ですが、赤ちゃんはその3分の2程度しかありません。しかし、肌から蒸発する水分量は大人と変わらないため、どうしても乾燥しやすくなります。
水分の蒸発を防ぐ皮脂は、赤ちゃんは頭とTゾーンにのみ多く、他の部分はかなり少ないという特徴があります。特に冬は湿度が低下し乾燥するため、赤ちゃんの肌の水分が蒸発しやすく、頬や身体がカサカサしがちなため、念入りな保湿が求められるのです。
赤ちゃんの皮膚はとても薄く、大人の半分程度の厚さしかありません。大人の皮膚の厚さはラップ1枚程度といわれていますから、その半分の薄さをイメージするととても薄いことがわかります。
赤ちゃんの薄い皮膚はバリア機能が脆弱で、乾燥や刺激に弱く、些細なことで肌トラブルを招いてしまいます。そのため、こまめに保湿をして皮膚を保護し、肌環境をととのえておくことが重要です。
赤ちゃんの肌のバリア機能はとても弱いため、紫外線のダメージを受けやすくなっています。そのため、紫外線が皮膚に当たると、受けたダメージにより肌の水分保持能力が低下し、普段よりも乾燥しやすくなります。
赤ちゃんの肌にも安心して使用できるUVケア用品と保湿を併用することで、赤ちゃんの肌へのダメージを最小限にできるでしょう。
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、汗をかきやすい特徴があります。その理由は、成人のように自律神経が発達しておらず、発汗以外で体温調節ができないためです。
また、赤ちゃんは自分で汗を拭けません。汗をこまめに拭かずにそのままにしていると、角質層がふやけて肌のバリア機能が壊れやすくなり、些細な刺激で肌トラブルがおこってしまいます。できるだけ通気性のよい素材の服を選んだり、こまめに汗を拭いたりして肌トラブルを予防しましょう。
繊細で敏感な赤ちゃんにはどのようなスキンケア用品が適しているのでしょうか。赤ちゃんにも使用できる主な保湿グッズの特徴と選び方を紹介します。
赤ちゃんの保湿に使える製品は、さまざまな物が販売されています。保湿剤は水分と油分が含まれており、製品ごとにそれぞれ次のような特徴があります。
水分と油分のバランス | 主な役割 | |
---|---|---|
ベビーオイル | 油分が多い | 肌のうるおいをキープする |
ベビークリーム(ミルク) | 水分と油分がバランス良く配合 | 肌に適度なうるおいを与えつつ、油分でうるおいをキープする |
ベビーローション | 水分が多い | 肌にうるおいを与える |
次の項目では、それぞれのスキンケア用品の特徴をより詳しく解説します。
油分は皮膚に薄い膜を張ることで、水分の蒸発を防ぎ外的刺激から皮膚を守る働きがあります。しかし、ベビーオイル自体に含まれる水分量は少ないため、うるおいを重視したい場合は他の製品との併用がおすすめです。
水分と油分が同等のバランスで配合されているため、適度なうるおいを与えるだけでなく、水分の蒸発を防ぐ効果も期待できます。なお、製品によってはベタつきが気になったり、伸びが悪かったりすることもあります。
一般的にベビーミルクにはクリームよりも水分が多く含まれています。クリームは製品によってはベタつきが気になったり、伸びが悪かったりすることがありますが、ミルクはさらりとした使用感であることが多いです。
水分量が多く肌にうるおいを与えられることが特徴です。一方で、ほかのスキンケア用品よりも油分の配合が少ないために、うるおいをキープする力は強くありません。乾燥が気になる場合には、ベビーオイルとの併用がおすすめです。
繊細で敏感な赤ちゃんの保湿グッズを選ぶうえで、重要視したい3つポイントを紹介します。
生まれたばかりの赤ちゃんの肌は薄く、とても敏感です。低刺激で赤ちゃん専用の物を選び、スキンケアによる肌トラブルをおこさないようにしましょう。
また、新しい製品を使用する際は必ずパッチテストを行ってください。二の腕の内側などの狭い範囲で塗ってみて、1週間経っても赤みや腫れ、かゆみなどのアレルギー反応がおこらないことを確認してから全身に使用しましょう。何らかの異常を認めたら直ちに使用を中止し、すみやかにかかりつけ医師を受診してください。
肌の乾燥具合は、季節や住んでいる地域によって異なります。例えば、春から秋はベビーローションやベビークリーム、乾燥の強い冬はその2つにベビーオイルも追加するといったように、環境によって使い分けるとよいでしょう。
毎日使うスキンケア用品は、香りやテクスチャーも重視したいですよね。心地よいと感じない香りや強すぎる香りは、赤ちゃんだけでなくママ・パパもリラックスできません。
また、塗りにくい、塗った後にベタつくといったママ・パパにとって使いづらいものは、長続きしない原因に繋がります。ママとパパにとって使いやすいかどうかも、製品選びのポイントの1つです。
赤ちゃんの保湿ケアの効果を最大限に高めたいなら、保湿ケアのポイントを理解し正しい方法で行うようにしましょう。ここからは、塗り方とタイミングの2つのポイントについて解説します。
皮膚は1枚の皮で繋がっています。パーツごとに分けて塗るよりも、顔からつま先まで全身にむらなく塗るようにしましょう。
また、赤ちゃんの皮膚はとても薄いため、力を入れてゴシゴシこするように塗ってしまうと、摩擦による肌トラブルが起きる可能性があります。自分の顔をケアするよりもやさしい力で塗るように心がけましょう。
赤ちゃんの保湿ケアは、着替えやお風呂など、服を脱がせるタイミングで行うのが最適です。特に寒い時期は、保湿ケアをするためだけに服を脱ぐのは風邪を引く原因にもなります。赤ちゃんに負担のない範囲で保湿ケアをしていきましょう。
繊細で敏感な赤ちゃんの肌は、さまざまな肌トラブルがおこります。ここからは、赤ちゃんにおこりやすい肌トラブルの症状と保湿などの一般的な対処法を紹介します。
しかし、肌トラブルの原因は多種多様です。処置を行っても症状が改善しない場合や、不安な場合には、医師や助産師などのアドバイスを受けながら適切な対処をしましょう。
バリア機能が低下して肌がデリケートな状態になると、うるおいや油分をキープするバランスが崩れます。これにより、乾燥しやすくなるだけでなく、乾燥で敏感になった肌や毛穴に衣類の摩擦や刺激が加わって湿疹ができやすくなります。
また赤ちゃんは生後2ヵ月頃まで、ママのエストロゲンの影響を受けています。エストロゲンには皮脂の分泌を活発にする働きがあり、皮脂腺の多い頭皮や眉などに湿疹ができやすいのです。
乾燥や乾燥性湿疹に気付いたら、皮脂の汚れをしっかり落とし、保湿もおこなうようにしましょう。赤みやジュクジュクなどがおこっていたら、皮膚科に相談するようにしてください。
乾燥や摩擦、汚れなどの何らかの刺激が加わり、肌に赤みがみられることがあります。乾燥も肌の赤みの原因の1つではありますが、それ以外にも皮膚炎やアレルギーなどの可能性もあります。
乳児の肌の赤みの軽減方法について、2012年に日本看護技術学会誌に報告された「乳児の皮膚トラブルに対する皮膚洗浄法の有用性」の論文2)では、以下のように記されています。
赤みが出ているときには、まずは原因となっている細菌や汚れを洗い流すことが大切です。数日たっても症状の改善が見られない場合は早めに病院へ行くようにしましょう。
かぶれとは、何らかの物質が肌に付着したり触れたりしたことが原因で、肌に炎症がおこってしまう状態です。原因物質に触れた部分の皮膚に赤みやかゆみ、水ぶくれなどができます。
赤ちゃんに多いかぶれは「おむつかぶれ」や「よだれかぶれ」です。これらは接触性皮膚炎の一種でもあり、赤みやぶつぶつ、水ぶくれができます。
かぶれ対策には、肌を清潔にし保湿をすることが大切です。症状が酷く、痛みや出血をともなう場合には、すみやかに医師の診察を受け適切な治療を受けましょう。
あせもとは、毛穴から汗が上手く分泌されず、毛穴が詰まってしまうことで炎症がおこり、赤みやかゆみ、できものができる状態です。
赤ちゃんは汗をかきやすいため、汗をかく脇や首元、手足のくびれや背中、首の回りにあせもができやすいです。赤ちゃんは自分で汗を拭くことができません。汗をこまめに拭き、たくさん汗をかいたら沐浴をするなどして、肌を清潔に保つことがあせも予防には重要です。
今回は赤ちゃんの保湿の重要性、保湿のポイントや保湿剤の選び方について解説しました。繊細で敏感な赤ちゃんの肌はとても乾燥しやすく、肌質や季節に合ったスキンケアが欠かせません。また、赤ちゃんの肌に優しく、ママとパパが使いやすいスキンケア用品選びが重要です。
赤ちゃんのお肌に優しいケア用品をお探しの場合は、ぜひMilpoche Organics(ミルポッシェオーガニクス)の商品をご活用ください。
1)国立成育医療研究センター「世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見」
国公立大学医学部医学科卒業後、現在は急性期病院にて主に皮膚科診療に従事している。「様々の人の肌悩みに寄り添い、キレイな肌を目指すお手伝いをしたい」という思いから、スキンケアや皮膚科・一般内科に関する記事の執筆・監修も行う。
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