結婚のお祝いをいただいた場合、感謝の気持ちを込めて、結婚内祝いを贈ることが一般的です。結婚内祝いの品を贈ることはもちろん、お礼状やメッセージカードなどを用いて、感謝の気持ちを言葉で伝えることも大切です。
この記事では、結婚内祝いを贈る、または貰った際のお礼の仕方について解説します。一筆箋の書き方や相手別の例文もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
結婚祝いを受け取った際に電話やメールなどでお礼を伝えた場合でも、結婚内祝いを贈る際に改めてお礼状などに感謝の気持ちを綴ることで、より丁寧な印象が与えられます。
結婚内祝いに添えるお礼状やメッセージカード・一筆箋とは、どのようなものなのでしょうか。まずは基本の内容を解説します。
結婚内祝いにお礼のメッセージを添える際には、お礼状や一筆箋、メッセージカードを使用します。それぞれ形式が異なるため、相手やシーンによって使い分けましょう。
便箋を使用した、手紙様式のものです。目上の方へなど、丁寧な文章を書きたい時に使用します。
縦18cm×横8cmほどの、短冊型の細長い便箋のことを指します。書くスペースが少ないため、ちょっとしたメッセージを添えたい時に重宝するアイテムです。
メッセージを書くための欄を設けたカードです。シンプルなデザインやキャラクターデザインなど、さまざまな種類があります。贈る相手との関係性を考慮したデザインを選びましょう。
配送で結婚内祝いを贈る場合は、お礼状やメッセージカードを添えるのが本来のマナーです。結婚内祝いを手渡しする場合は、直接お礼を伝えられるため、お礼状やメッセージカードは不要です。
正式なお礼状は、白の無地、もしくは薄い罫線(ライン)が入っている縦書きのものを使用します。結婚はお祝いごとのため、花のデザイン入りなどの上品で華やかなデザインを使用しても良いでしょう。
縦書きの文章はフォーマルな印象があるため、親しい友人へは横書きの便箋を使用しても問題ありません。
お礼状は、封筒に入っている方がより丁寧な印象を与えます。上司や恩師など、目上の方へお礼状を贈る場合は、封筒に入れて贈りましょう。一筆箋の場合は、封筒に入れなくてもマナー違反ではありません。結婚内祝いの品物に添えましょう。
お礼状を送るタイミングは、結婚祝いをいただいた時期によって異なります。
お祝いをいただいてから結婚式までの期間が長い場合は、お祝いが無事に届いたことを伝えるために、お礼状を先に出します。その際、内祝いは後日贈ることを伝えておくと良いでしょう。
お祝いをいただいてから結婚式までの期間が短い場合、結婚内祝いの品と一緒にお礼状やメッセージカードを贈りましょう。結婚内祝いは、結婚祝いをいただいてから1ヵ月程度を目安に贈るのがマナーです。これから結婚式を行う場合は、挙式後1ヵ月以内を目安に内祝いを贈ります。
内祝いの品を通販などを利用して手配した場合は、直接相手へ配送されるため手書きのお礼状を同梱できないケースもあります。その際は、品物よりも先にお礼状が届くように送り、内祝いは別送している旨を記載しておきましょう。メッセージカードがつけられる通販サイトを利用するのも良いですね。
お礼状には、どのような内容を書けば良いのかとお悩みの方も多いでしょう。ここでは、お礼状に書くべき内容について解説するとともに、相手別の例文も紹介します。
書くべき内容のポイントをあらかじめ確認しておくと、スムーズにお礼状が書けるので、ぜひ参考にしてください。
お礼状の内容は贈る相手との関係性によっても異なりますが、基本となる構成を紹介します。
丁寧なお礼状の書き出しは、拝啓などの「頭語」と、季節を表す「時候の挨拶」から始めるのが一般的です。普通の便箋より書くスペースが狭い一筆箋を使用する場合は、時候の挨拶はなくても問題ありません。
お礼状の中でも一番大切な内容は、お祝いに対するお礼の言葉です。「素敵な結婚祝いをありがとうございます」など、感謝の気持ちを伝えましょう。品物をいただいた場合は、気に入っているポイントや使用した感想を伝えると、より一層感謝の気持ちが伝わります。
頭語・結語については、こちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひあわせてご参考ください。
感謝の気持ちを込めて、内祝いを贈ったことを伝えます。結婚式を数ヵ月先に予定している場合や、お礼状と内祝いの品を贈るタイミングが異なる場合は、「後日、心ばかりの品を贈らせていただきます」など、改めて内祝いの品を贈る予定であることを伝えましょう。
新生活についての報告や、「二人で力を合わせて明るい家庭を築いていきたいです」など、今後の抱負などを簡潔に書きましょう。
これからも良いお付き合いをお願いしたい気持ちを伝えます。目上の方には、「今後もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」といった内容を書くのも良いでしょう。「お近くにお越しの際はぜひ新居にお立ち寄りください」と一言添えるのもおすすめです。
お礼状には、今後もお付き合いを続けたいという意味を込めて、新居の住所を記載します。電話番号やメールアドレスなどを記載しても良いでしょう。一筆箋を使用する場合は書くスペースが限られているため、連絡先の記載はしなくても問題ありません。
贈り主である、新郎新婦の名前を書きます。新姓だけでは、誰からなのかが分からない場合もあるため、旧姓も記載しておくと良いでしょう。
親しい友人へのお礼状やメッセージカードは、読みやすく親近感のある文章でお礼を伝えると良いでしょう。とはいえ、砕け過ぎた言葉遣いは避け、落ち着いた文面で感謝の気持ちを伝えることが大切です。
〇〇さん
この度は心のこもった 素敵なお祝いをありがとう
早速 毎日愛用しています
お礼の気持ちを込めて 心ばかりの品をお贈りします
これからもよろしくね
新郎新婦の名前(旧姓)
〇〇さん
寒い日が続きますが 元気にお過ごしでしょうか
この度は素敵な結婚祝いをありがとうございます
おしゃれなお皿のおかげで 食卓が華やかになりました
ささやかですが 感謝の気持ちを込めて心ばかりの品を贈ります
新生活にも慣れ 少し余裕も出てきたので ぜひ新居にも遊びに来てください
これからもどうぞよろしくお願いします
◯月△日
新居の住所
新郎新婦の名前(旧姓)
親戚と一言で言っても年齢、関係性などは様々なので、お相手との関係性に合わせた文章を心がけます。近い関係の親戚へ送るお礼状は、そこまで堅い文面にする必要はありません。年上の親戚やあまり会う機会のない遠い親戚には、丁寧な書き方を意識すると良いでしょう。
〇〇様
先日はお心遣いをいただきありがとうございます
いただいた〇〇は新生活で大活躍しています
ささやかながら 内祝いの品をお贈りします
温かい家庭を築いていけるよう頑張りますので
今後ともよろしくお願いいたします
新郎新婦の名前(旧姓)
拝啓 朝晩の冷え込みも厳しくなってまいりましたが
皆様いかがお過ごしでしょうか
この度は心のこもった結婚祝いをお贈りいただき誠にありがとうございます
後日 心ばかりの品をお贈りいたしますので お納めください
今後は二人で支え合い 幸せな家庭を築いて参ります
これからも変わらずご指導をよろしくお願い申し上げます
敬具
◯月△日
新居の住所
新郎新婦の名前(旧姓)
日頃お世話になっている上司へのお礼状は、失礼のないよう丁寧な文章を心がけましょう。
この度は私どもの結婚に際し お祝いをいただきありがとうございます
〇〇様のご家族のように
明るく笑顔溢れる家庭を築いていけるよう努力してまいります
今後もどうぞよろしくお願いいたします
新郎新婦の名前(旧姓)
拝啓 晩秋の候
〇〇様におかれましてはお健やかにお過ごしのことと存じます
このたびは 私どもの結婚に際しまして
過分なお祝いを賜り 誠にありがとうございました
大切に使わせていただきます
心ばかりの品をお贈りさせていただきますので ご笑納頂ければ幸いです
何分にも未熟な二人ではありますが 笑顔の絶えない家庭を築いていく所存です
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど よろしくお願い申し上げます
敬具
◯月△日
新居の住所 新郎新婦の名前(旧姓)結婚内祝いを貰った場合、さらにお礼の品を贈る必要はありませんが、お礼を伝えることは今後も良い関係を続けていくためにも大切です。ここでは、結婚内祝いを貰った場合、どのようにお礼を伝えれば良いのかを解説します。
結婚内祝いを受け取ったら、できるだけ早くお礼の連絡をしましょう。「後で連絡しよう」と後回しにしていると、うっかり忘れてしまうこともあるので、受け取ったらすぐに連絡するのがおすすめです。
近年は、配送で結婚内祝いを受け取るケースも増えています。連絡をしないままだと、「届いていないのかな」と相手に不安を抱かせてしまうかもしれません。結婚内祝いを受け取ったお礼は、できる限りその日のうちにお礼を伝えましょう。
お礼を伝える方法として、電話や手紙、メールやLINEなどのSNSなどが挙げられます。電話は直接話ができること、メール、SNSは、手軽さが魅力ですが、カジュアルな印象を与えることもあります。上司などの目上の方やご年配の方などには、丁寧な手紙でお礼を伝えた方が良いケースもあります。
どのような方法でお礼を伝えるかについては、相手との関係性などで決めると良いでしょう。
相手の都合の良い時に読んでもらえるLINEやメールは、結婚内祝いを受け取ったことを手軽に連絡したい時に便利です。とはいえ、お礼を伝えるメッセージは、どのような文面にすれば良いのか悩む方も多いでしょう。
ここでは、相手別のメッセージ例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
親しい間柄の友人には、普段通りの言葉遣いでお礼を伝えると良いでしょう。とはいえ、親しき仲にも礼儀ありですので、砕け過ぎた言葉遣いは避け、感謝の気持ちをきちんと伝えましょう。
今日 送ってくれたお菓子を受け取りました
お気遣いありがとう
早速こどもと一緒にいただきました
とても美味しかったです
新生活が落ち着いたら遊びにいかせてね
また会えるのを楽しみにしています
お相手との関係性に合わせた文章にしましょう。目上の方には、より丁寧な文面を心がけましょう。
送っていただいた〇〇を本日受け取りました
お心遣いいただきましてありがとうございます
大切に使わせていただきます
また落ち着いたら お会いできることを楽しみにしています
今後も良好な関係性を続けていくためにも、丁寧に感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
本日 送っていただきました内祝いの品を受け取りました
お心遣いありがとうございます
とても素敵な〇〇で 家族全員喜んでおります
お二人の末長い幸せをお祈り申し上げます
今後ともどうぞよろしくお願いいたします
自分の言葉で感謝の気持ちを伝えることは大切ですが、お礼のメッセージを送る際には、いくつか注意すべきポイントもあります。ここでは、どのようなことに注意すべきなのかを解説します。マナーを守り、失礼のないお礼メッセージを送りましょう。
結婚などのおめでたいシーンでは、「別れる」「終わる」といった、別れや不吉なことを連想させる忌み言葉は避けます。
一度きりがよいとされる結婚にまつわるお祝いでは、「度々」「くれぐれ」など、同じ言葉を2度続ける重ね言葉は、忌み言葉と同様に、お礼メッセージでの使用は避けましょう。
文章の区切りや終わりを示す句読点「、」「。」は、「良いことが途切れる」と連想させます。句読点の使用を控え、一文を短くしたり、句読点の代わりに空白を用いたりなど、工夫して読みやすい文章を作成しましょう。
とはいえ、近年は句読点の有無について気にしない方も増えています。お相手がマナーを重んじる目上の方の場合は気を付けるようにしましょう。
結婚内祝いを贈る予定がある場合は、お礼のメッセージでその旨を伝えます。本来、内祝いは身内の幸せをお裾分けするという自主的な意味があり、いただいたお祝いのお返しという意味ではありません。また、返すという言葉は忌み言葉でもあります。
お礼メッセージには、「お返し」という表現は避け、いただいたお礼に対する感謝の気持ちを綴りましょう。
この記事では、結婚内祝いを贈る際や貰った場合の、お礼の伝え方について解説しました。結婚内祝いを贈る場合、お礼状やメッセージカードを添えることで、より感謝の気持ちを伝えられます。結婚内祝いを受け取った場合は、なるべく早めにお礼の連絡をしましょう。
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マナー・コミュニケーション領域の専門家。EXSIA代表。
NPO法人日本サービスマナー協会 ゼネラルマネージャー講師としてプロ講師育成も行う。
著書「新しい生活様式・働き方対応ビジネスマナー100」新日本法規出版。テレビ、雑誌、ウェブ媒体などメディアでも活躍する。
【監修・取材実績】(抜粋)
・ABCテレビ「芸能人常識チェック!トリニクって何の肉!?」冠婚葬祭マナー出演・監修
・テレビ朝日「中居正広の身になる図書館」マナーの分かれ道 贈答マナー出演
・日経ウーマン「冠婚葬祭マナー」
・主婦と生活社 CHANTO WEB「結婚・妊娠・出産 職場の報告マナー」
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