生後100日前後に行う「お食い初め」は、赤ちゃんの成長を願うお祝い行事です。お食い初めはレストランなどで行う場合もありますが、赤ちゃんにとって慣れた環境でもある自宅で行うご家庭も多く見受けられます。
しかし、「どのようなものを準備すればよいかがわからない」というママ・パパも多いでしょう。
この記事では、自宅でのお食い初めの行い方について紹介します。料理の準備方法や写真撮影のポイントもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
お食い初めを行う場所について、「どこで行うべきなのか」「自宅でも良いのか」と疑問を抱いているママ・パパも多いのではないでしょうか。
お食い初めを行う場所について、特にルールはありません。お食い初めは、自宅で行う場合とレストランなど外で行う場合があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、場所を決める前に確認しておきましょう。
お食い初めを自宅で行うメリットには、外出の必要がないため、赤ちゃんに負担をかけずにすむことや、お世話がしやすいことが挙げられます。赤ちゃんが泣いたり、ぐずったりしても、自宅なら周囲に気を遣う必要がありません。人目が気になる授乳やオムツ替えも、自宅ならスムーズに行えます。
自宅で行うお食い初めは人目を気にせず、リラックスして行える反面、料理や部屋の飾り付けなど、儀式の準備を自分で行う負担があるというデメリットがあります。育児の合間にお食い初めの準備をしなくてはならないため、準備期間には余裕を持つと良いでしょう。
お食い初めを料亭やレストランなど外で行うメリットは、やはり準備の手間が省けることでしょう。前もってお店を探す手間はかかりますが、予約さえしてしまえば、儀式当日はお店へ行くだけです。準備はもちろん、片付けの手間もかからないため、ママ・パパの負担を軽減できます。
料亭やレストランなら、手作りでは難しい本格的な祝い膳でお祝いができるだけでなく、大人も美味しい料理が楽しめます。日頃赤ちゃんのお世話でなかなか外出ができないママにとって、外での食事は気分転換にもなるでしょう。
お食い初めをレストランなどで行う場合、料理などの準備は必要ありませんが、お出かけのための準備は必要です。場所に合わせた格式の身だしなみはもとより、オムツや着替え、体温調節のためのブランケットなど、慣れない場所でのお世話も想定して準備をしましょう。
赤ちゃんやママの体調不良などで、止むを得ず予定変更をしなくてはならない場合もあります。お店によっては変更料やキャンセル料がかかる可能性もあるため、注意が必要です。
自宅でお食い初めを行う場合、儀式に必要なものは自分たちで用意します。伝統的な形式はありますが、地域の慣習やご家庭の考え方に合わせて行うとよいでしょう。料理はお取り寄せを活用したり、自宅にあるもので代用したりすることもできます。無理のないように準備を進めましょう。
ここでは、お食い初めに必要なものを紹介します。お食い初めの儀式に必要なものはいくつかあり、中には初めて聞くものもあるかもしれません。準備のし忘れがないよう、リストアップしておくと安心です。
お食い初めの儀式に欠かせないのが料理です。お食い初めには、一汁三菜の祝い膳を用意しましょう。一汁三菜とは、ご飯と汁物、おかず3品で構成された、和食の基本となる献立です。
お食い初めの代表的な料理には、尾頭付きの鯛、赤飯、吸い物、煮物、香の物が挙げられます。地域や季節によって使用する食材はさまざまですが、いずれも縁起の良い食材を用いるのが一般的です。
地域の慣習や家族の決まり事がある場合もあるため、祖父母や親戚などに確認しておくと良いでしょう。
お食い初めのメニューには、さまざまな意味が込められています。意味を知ることで、より素敵なお祝いが行えるでしょう。
お食い初めで使用する食器セットは「お食い初め膳」と呼ばれています。お祝い行事のため、新品の食器を揃えるのが正式な方法です。
正式なお食い初めでは、漆器を使用します。用意する食器の色は赤ちゃんの性別で異なります。男の子なら内側・外側ともに朱色の漆器、女の子なら内側は朱色、外側は黒色の漆器を用意しましょう。地域によっては男女逆の場合もあるため、準備をする前に確認しておくと安心です。
しきたりにこだわらず、自宅にある食器やベビー食器など、普段使いできる食器で代用するご家庭も増えています。伝統的な食器を理解した上で、生活や好みにあった食器を用意すると良いでしょう。
お食い初めの食器は、素材や色、形などさまざまな種類があります。どう選べばよいかお悩みの方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
お食い初めの儀式では、縁起が良いとされる祝い箸を用意しましょう。祝い箸は「寿」と書かれた箸袋に入っている場合が多く、お正月や婚礼など、お祝いの儀式で使用します。
お祝いの席でお箸が折れることは、縁起が良くありません。そのため、正式な祝い箸は丈夫でしなやかな柳の木で作られています。
祝い箸は、「両口箸(りょうくちばし)」とも呼ばれています。これは両側の先端が細くなっていることに由来する呼び方です。片方は神様が食べるために使い、もう片方は人が食べるために使う「神人共食(しんじんきょうしょく)」を意味しています。
両側が使えるとはいえ、箸を逆さに持つ「逆さ箸(返し箸)」はマナー違反なので注意しましょう。
祝い箸はスーパーやネット通販の他、100均でも取り扱われている場合もあり、手軽に入手が可能です。
歯固め石(はがためいし)とは、お食い初めの「歯固めの儀式」で使用する小石のことです。歯固めの儀式は、「石のような丈夫な歯が生えますように」と願いを込めて行います。歯固めの石に軽く触れた箸を、赤ちゃんの歯茎にちょんちょんと優しくあてましょう。
歯固めの石は、正式には黒・白・赤の石を1個ずつ用意しますが、現在は小石をひとつ用意することが多いようです。歯固め石の大きさにルールはありません。他の料理とのバランスも考え、直径2〜3cm程度の丸い小石を用意すると良いでしょう。
歯固め石は、お宮参りの際に神社が授けてくれる場合があります。自分で用意する場合は、近くの河原や神社などで、丸くて艶のある綺麗な石を拾ってお借りしましょう。直接口にするものではありませんが、儀式ではお箸をつけるので、事前に煮沸消毒しておくと安心です。
歯固め石はネット通販でも購入が可能です。必要な料理が揃うお食い初めセットに、歯固め石が含まれているものもあります。歯固め石を手軽に用意したい場合は、市販のものを購入しても良いでしょう。
地域によっては、歯固め石ではなく、梅干しや海産物、お餅などを使用するところもあります。また、歯固め石を用意できない場合もこのような代用品を検討してもよいでしょう。
歯固め石について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
自宅でお食い初めを行う場合、一番気がかりなのは料理の準備ではないでしょうか。お食い初めの儀式に欠かせない祝い膳はもちろんですが、赤ちゃんの祖父母などを招待して行う場合は、大人用の食事も準備する必要があります。
ここでは、お食い初めを自宅で行う際の料理の準備方法を紹介します。料理の準備に負担を感じてしまっては、せっかくのお祝い行事が楽しめません。無理のない範囲で、料理の準備をしましょう。
見栄えの良い祝い膳を用意したい気持ちはあるものの、子育てをしながら手の込んだ料理を作る余裕はないというママ・パパは多いでしょう。そのような場合は、必要な料理が揃ったお食い初めセットや宅配の仕出しを利用すると便利です。
食材の買い物や調理にかかる時間と手間が省けるため、余裕をもってお食い初め当日が迎えられるでしょう。
お食い初めに必要な料理のレシピは、料理本やインターネットなどで調べることができます。時間に余裕がある場合は、手作りしても良いでしょう。
とはいえ、お食い初めに必要なすべての料理を手作りするとなると、時間と手間がかかります。煮物や香の物などの1〜2品は手作りし、尾頭付き鯛などの調理に手間がかかるものだけは購入するなど、手作りと市販のものを併用するとママ・パパの負担を軽減できます。
お食い初めには祝膳を用意しますが、実際には赤ちゃんはまだ食べられません。祝い膳は、お食い初めの儀式を無事に終えたあとに、大人が食べるのが一般的です。
祖父母や親戚を招き、儀式の後に食事を楽しみたいと考えるご家庭も多いでしょう。大人数で食卓を囲む場合、赤ちゃん用の祝い膳だけではボリュームに欠けてしまいます。
赤ちゃん用の祝い膳の他に、大人用の食事としてお寿司や仕出し弁当などのデリバリーを頼んでおくと、お祝いらしい賑やかな食卓になります。参加者全員で楽しめるよう、アレルギーや食の好みに配慮した食事を用意しましょう。
お食い初めは一生に一度のお祝い行事のため、写真を撮って記念に残したいと考えるご家庭が多いでしょう。せっかくなら、お食い初めらしさがある写真を残したいものです。
ここでは、お食い初めらしい写真を撮影するためのポイントを紹介します。ちょっとした工夫をすることで、自宅でも華やかなお食い初め写真が撮影できます。
お食い初めの儀式を始める前に、まずは祝い膳と一緒に写真撮影をしましょう。豪華な祝い膳を前にすることで、お食い初めらしい写真が残せます。
正面から撮影すると、祝い膳の中身は見えなくなってしまいます。せっかく用意した祝い膳が見えるよう、やや斜め上の角度から撮影すると良いでしょう。セルフタイマーなどで正面から撮影したい場合は、お膳の下に本などを挟んで少し斜めにすることで、祝い膳も綺麗に撮影できます。
背景をウォールステッカーやバルーン、ガーランドなどで飾り付けると、フォトスタジオのような賑やかでお祝いらしい写真が撮影できます。折り紙などで手作りする他、100円ショップのグッズを活用するのも良いでしょう。
お食い初めは生後100日をお祝いする行事なので、数字バルーンやマスキングテープなどで「100」という文字を作るアイデアもおすすめです。
生後100日前後の赤ちゃんはまだ一人座りができないため、パパやママが抱っこした写真が多くなります。ベビーチェアに座らせると泣いてしまうケースも多く、赤ちゃんだけの写真撮影に苦戦するケースも多いようです。
お食い初めの主役でもある、赤ちゃんだけを撮影したい場合は、寝相アートがおすすめです。寝相アートは赤ちゃんが寝ている姿を撮影するため、お座りができない月齢でも赤ちゃん一人だけの写真撮影ができます。
小道具などを用意しても良いですが、生後100日にちなんで、オムツで「100」の数字を表現する簡単で可愛らしいアイデアもおすすめです。
今回は、お食い初めを自宅で行う方法や写真撮影のポイントを紹介しました。自宅は赤ちゃんにとって慣れた環境のため、リラックスした雰囲気の中でお食い初めが行えます。和やかな雰囲気で、お子さまの健やかな成長を祈りましょう。
子育てや家事で忙しい毎日の中で、お食い初めの準備をするのは一苦労です。そのようなママやパパのために、出産内祝い通販サイトのMilpoche(ミルポッシェ)ではご自宅で手軽にお祝いできる、最短即日発送のお食い初めセットをご用意しています。
Milpoche(ミルポッシェ)のお食い初めセットなら、届いた料理を解凍してテーブルに並べるだけで、華やかなお祝いができます。ご自宅でお食い初めを行う際はぜひご活用ください。
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マナー・コミュニケーション領域の専門家。EXSIA代表。
NPO法人日本サービスマナー協会 ゼネラルマネージャー講師としてプロ講師育成も行う。
著書「新しい生活様式・働き方対応ビジネスマナー100」新日本法規出版。テレビ、雑誌、ウェブ媒体などメディアでも活躍する。
【監修・取材実績】(抜粋)
・ABCテレビ「芸能人常識チェック!トリニクって何の肉!?」冠婚葬祭マナー出演・監修
・テレビ朝日「中居正広の身になる図書館」マナーの分かれ道 贈答マナー出演
・日経ウーマン「冠婚葬祭マナー」
・主婦と生活社 CHANTO WEB「結婚・妊娠・出産 職場の報告マナー」
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